毎日決まった時間に起きて電車に乗り通勤する。
会社について自分の席に座る。
PCの電源を入れ始業時間までお気に入りのサイトを巡回する。
そして私の目に
「エグゼクティブ求人あります。年収2000万円~」
などの転職エージェント広告が目にはいる。
私が十両力士だとすると相手は横綱貴乃花か曙。
組んだ瞬間に弾き飛ばされるのが分かっている求人だ。
なんで私にそんな広告を掲載するのか?
Googleのアルゴリズムが悪いのか?
それともGoogleのアルゴリズムはあっていて、私が自分の力を過小評価しているのか?
そう考えたら世界のGoogleさんが間違えて私にエグゼクティブ求人広告を出していると思えるだろうか?
きっと私には謎の潜在能力があり、それが覚醒されていないだけでGoogleはそれを見抜いているに違いない。
これは私の悪いところなのだが、自信過剰、自意識過剰というところがある。
それに気づくのは、事が起こってしまったあとで事が起こる前には気づけないというのも致命的である。
「今の地位を捨てて自分の夢を追うべきか?現実をみて現状維持をするか?」
この悩みについて自分が考えていることを述べるため、私のバックグラウンドを説明しなければなるまい。
本題前の説明が長くなってしまうのだがご容赦頂きたい。
目次【本記事の内容】
- 1.システムエンジニアである私のキャリア形成
- 1-1.40代で迎えた転機
- 1-2.初めての転職
- 1-3.結局地元にUターン転職
- 2.ここから本題、自分の夢を追うか?
- 2-1.まだ転職1年
- 2-2.選択肢
- 2-3.小さな決断でとりあえず目標に向かってみる
システムエンジニアである私のキャリア形成
40代で迎えた転機
同じ職場に数年いると、仕事の流れは分かったし、もう学ぶべきものがないなと思って新しい職場やプロジェクトに移るということを繰り返していた。
自身過剰なのだろう。
しかし40歳を超えて管理職を経験し、そろそろこの部署での仕事も飽きてきたので別のプロジェクトに移るかと思った時、今までのように社内公募で気軽に移れなくなってしまった。
・40歳以下という年齢制限。
・管理職以外という役職の制限。
・社内での等級の制限。
それならさきほどのエグゼクティブ求人に募集してみるかというのは私にとっては自然な流れであった。
この先同じ部署で20年以上働くことは私には考えられなかったのである。
私は43歳で初めての転職活動をする。
初めての転職、エグゼクティブを目指す
エージェントにポチッと登録したらエージェントから求人票が大量に送られてきた。
しかし、さきほどのバナー広告は誇大広告だったようだ。
私がエージェントに登録した内容からそれほどの珠ではないとバレたようである。
エグゼクティブ求人とは程遠い内容であった。
その中に一つだけ、
「専務待遇で2,3年後には社長をしていただきます」
という求人があった。
これや!これがほんまのエグゼクティブや!
いま勤めている自社の専務とすらまともに口をきいたことのない平課長のわたしが専務や!
詳しい条件を聞かなかった私が悪いのだが、面接をしてもらってガッチリ社長と握手をしたにも関わらず内定は辞退することになった。
車で3時間。山奥に向かい、コンビニどころか商店すらもない村落。
たまに移動販売スーパーが来るらしいのだが。
そんな山の中にある平均年齢55歳の会社。43歳の私が専務とはこれいかに?
そこまで会社説明をされて、
「これはなにか臭うぞ」
というぐらいの嗅覚は持っている。
これ以上この会社に関わってはだめだ。
社長とがっちり握手は交わしたものの、帰りのワインディングロードで車を運転しながら私の心はコンクリートのごとくガッチリ固まっていた。
断ろう。
後でエージェントから連絡があったのだが、
「いやぁ、先方の社長さんとの面談はうまく行ったようですね。大変期待されているご様子でしたよ。それで条件なのですが、年俸400万でいかがかと?」
即切りだ。そのエージェントの電話番号、メールすべて拒否した。
結局地元にUターン転職
しかしそれをきっかけに転職の方向性を見直すきっかけとなった。
それまで自分は大企業で働いてきたのだが、ちょっとばかり条件が良い今の会社と同じような東京の大企業よりも、キャリアのベクトルを真逆にふって地方で中小企業相手の経験を積むのが良いのではと思い始めた。
そして今年から今の職場に転職したのである。
しかしまだ一年も経っていないが、正直言ってこの転職は間違いだったのかもしれないと思い始めている。
前置きが長くなってしまったが、ここからが本題だ。
自分の夢を追うか?
まだ転職1年
今の地位を捨てて自分の夢を追うべきか追わざるべきか
今の会社は地方の中小企業向けにシステムを開発する会社なのだが、自分の思いとしては地方の中小企業の経営にもっとコミットした働き方をしたいと思っていた。
システムを導入して一件落着ではなく、システムを稼働させてデータ分析して、革新的なビジネスアイデアを一緒に検討していくような、コンサルティングに近い働き方をイメージしていたのである。
ところが今の会社ではシステムを導入したらすぐに次の会社向けに導入するプロジェクトが始まり、自分が関わった会社のその後を気にしている暇がない。
悪く言えば工場の流れ作業である。
だからといってまた、すぐ転職するというのはどうなのだろうと自問している。
例えば自分が新人時代、そのプロジェクトの仕事の全体感や将来性が分かっていたかというと分かっていなかった。
自分が中堅になった時に、入社1,2年でやめていくような後輩に、
「もうちょっとやってみないとこの仕事の面白さはわからないよ」
と偉そうにアドバイスしていた。
そんな私が転職して一年も立たないうちに
「やりたいこととこの会社のベクトルに距離があるのでやめます」
というのもいかがなものかと思っている。
せめて3年ぐらいは勤めて、成果をかなり出してみたけどやっぱり違ったなという方がカッコいいのではないか?
自分の思い。メリットとデメリット
自分の思い
- AIについてスキル習得したい。
- 3年勤めてといっても、今のわたしは44歳。3年後は47歳。あまり悠長な事は言っていられない。
- 一度しかない人生。じぶんで起業するということもやってみたい。
この希望をかなえるために私には良い条件がいくつか有る
- 幸い独身でローンも無いので5年ぐらいは無収入でもやっていけるだろう。
- 楽観的な性格で、もし失敗してもまた働けばいいやと思っている。
- 今の職場で嫌な仕事をやらないですむ。
逆にリスクと思うのは
- AIの勉強をするとか言いながら、ブログを書いたりPhotoshopで遊んだりして興味が移ろいやすい。
- 起業して失敗したら貯金が減る。
- 自宅起業になるだろうから怠惰な生活になってしまう。
- 自分で起業したとしても嫌な仕事は有るだろう。むしろもっと胃が痛くなるような事が有るだろう。
かといって今の会社にずっといることにリスクがないとも思えない。
ココに注意
- 地方の高齢化・人口減少はますます進む。
- 地方に有る中小企業の経営はますます厳しくなる。また、後継者不足で起業の数はますます少なくなるだろう。
- パッケージをひたすら導入するような歯車のような仕事で自分のスキルが陳腐化してしまう。
小さな決断でとりあえず目標に向かってみる
今年も11月まできてのこり1ヶ月半しかない。
それまでに事業計画作って独立準備ができるかどうか。
決断が付いたわけではないのだが、決断を付けたつもりで日々の生活をおくる。
世間では先延ばしというのだろうが、私にとっては小さな決断をしたと思っている。
どこかのビジネス本に書いてあったかもしれないが、まずは目の前に有る次の電柱まで走ろうと目標をもつ。
すると次の電柱が見えてきて、また次の電柱まで行ってみるかと思えるそうだ。
そう思って次の電柱に向かう決断を書きながらしたところです。